
用語集
常世(とこよ)
常世(とこよ)、かくりよ(隠世、幽世)とは、永久に変わらない神域の事です。
死後の世界でもあり、黄泉もそこにあるとされる。「永久」を意味し、古くは「常夜」とも表記しています。
日本神話や古神道や神道の重要な二律する世界観の一方であり、対峙して「現世(うつしよ)」があります。
変化の無い世界であり、例えるなら因果律がないような定常的であり、ある部分では時間軸が無いともいえる様な世界の事です。
「常夜」と記した場合は、常に夜であり、夜の状態でしかない世界であり、常夜という表記の意味から、死者の国や黄泉の国とも同一視される場合もあるが、折口信夫の論文『妣が国へ・常世へ』(1920年に発表)以降、特に「常世」と言った場合、海の彼方・または海中にあるとされる理想郷であり、マレビトの来訪によって富や知識、命や長寿や不老不死がもたらされる『異郷』であると定義されています。
古神道などでは、神籬(ひもろぎ)・磐座(いわくら)などの「場の様相」の変わる山海や森林や河川や大木・巨岩の先にある現実世界と異なる世界や神域を言います。